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BluetoothとBLEについて

はじめに

当社ではゲートウェイをはじめ、開閉センサーや人感センサーなど様々な BLE 製品を取り扱っています。

にもかかわらず、これまでブログで BLE とは何かについてご紹介してこなかったと思いますので、今回は基本に立ち返り BLE についてのお話をしようと思います。

厳密には BLE イコール Bluetooth でない

BLE の正式名称は Bluetooth Low Energy の略でBluetooth 4.0のリリース時に追加された通信方式です。

BLEに対応していない、Bluetooth 4.0より前の Bluetoothの通信方式はBluetooth Classic(またはレガシー) と呼ばれ BLE と区別されます。少しややこしいのですが、Bluetooth ClassicとBLE は互換性がないため、共に Bluetooth を使用した通信方式ではありますが、厳密にはイコールとは言えない関係性になっています。図に示すと以下のようになります。

Bluetoothの互換性

BLEの特徴

BLE は名前に Low Energy とある通り、低電力消費が特徴となっています。

以下の表にあるように、Bluetooth Classic の一般的なデータ送信時の電力が約 35mA に対して、 BLE では約 15mA となっており、消費電力が低く、小さいセンサーなどの場合、ボタン電池1つで数年運用できます。その分、通信速度は Bluetooth Classic よりも落ちるというデメリットはありますが、経済的でエコな面は BLE の大きな特徴と言えます。

規格消費電力通信速度
Bluetooth Classic約35mA最大3Mbps程度
BLE約15mA最大1Mbps程度
Bluetooth Classic と BLE の比較

そもそもBluetoothとは何か

ここまでBLE はBluetooth の技術のひとつであると説明してきましたが、そもそも Bluetoothとは何なのかについても簡単に説明をしたいと思います。Bluetooth とは無線通信の規格の一種で、区分としてはLTE や Wi-Fiと同じです。大きな特徴としては通信距離が近距離(数十メートル程度)であることが挙げられます。

Bluetooth の使用例としてイメージし易いのはスマートフォンで音楽を聴く際に使用するワイヤレスイヤホン(ヘッドホン)ではないでしょうか。Bluetooth の特徴のひとつである、ペアリングという技術で、スマートフォンとイヤホンをお互いに認識させて、スマートフォンからイヤホンに対して音楽を流しています。 また、Bluetooth では電波の強さや、受信角度から通信している機器のおおよその位置を把握できるので、最近ではGPSが入りにくい地下などで、GPSの代わりにBluetooth を用いた位置測位を行うサービスなども増えてきています。こちらの代表例はApple社が開発した iBeacon が挙げられます。iBeacon についてのお話は機会があれば、したいと思います。

Wi-Fiとの比較

Bluetooth の話でよく出てくるのが、同じ無線通信であるWi-Fi との比較の話です。
Bluetooth も Wi-Fi も現状ほぼ全てのスマートフォンで使用可能と言っても過言でないため、比較されやすいのかなと思います。個人的な主観も入りますが、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなど、近距離で大きなデータ量が不要なものにはBluetoothが、そうでなく、比較的大きなデータ量が必要なものには Wi-Fi が向いているのではと思います。

BLEの使用例

話をBLE に戻します。BLE の使用例として、メジャーなものは IoTセンサーとなり、当社が扱っている開閉センサーや人感センサーの他に二酸化炭素の濃度を測る、CO2センサーなどもあります。

当社取り扱いIoTセンサーの一例(左:開閉センサー、右:人感センサー)

最新のBLE動向(2023年11月現在)

最後に、最新のBLEの動向についてご紹介いたします。2023年11月現在の最新のBLEのバージョンは5.3です。機能的にはLE M2 PHYと呼ばれるモードが追加されました。ひとつ前のメジャーバージョンのBLE4.Xと比較して

  • 通信速度が約2倍
  • 通信量が約8倍
  • 通信範囲(電波の届く範囲)が約4倍

となっています。また、BLEは電波が弱いため、データが届かずロストすることが起こりがちですが、対策として、誤り訂正機能(FCC)を搭載して、データの到着率を上げる代わりに、通信速度を落としたLE Coded PHY というモードも追加されました。

おわりに

今回はBLEについてお話させていただきました。当社では今回ご紹介したもの以外にも様々な BLEデバイスを取り扱っておりますので、ご興味がある方は下記リンクをご参照、もしくはお問い合わせください。

本センサーに関するお問い合わせはこちらから

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