採用サイトはこちら>

Selector AIと探る、AI Opsが切り拓くネットワーク運用の未来

Selector AIカントリーマネージャーの山﨑朋生氏とレンジャーシステムズ代表取締役の成田が、ネットワーク運用におけるAI Opsの意義と、今後の両社の連携について語りました。

両社の出会いと関係

お二人は業界内で以前からご縁があったと伺いましたが、どのような経緯で繋がったのでしょうか?

山﨑 別の通信機器メーカーに在籍していた頃ですね。どういう経緯だったかはちょっと忘れちゃいましたが、相原さん(レンジャーシステムズ前代表 )経由で成田さんをご紹介いただいたのがきっかけだったと思います。そのとき、私は営業の立場で、「レンジャーさんと何か一緒にできないかな」と模索していた時期でした。おそらく2017~2018年頃です。

成田 その頃ですね。JANOG等で頻繁に顔を合わせていて、自然と接点が増えていきましたね。

山﨑 JANOGでは頻繁に会っていましたね。お互いの立場とか会社は違っても、業界の中でのつながりって面白いですよね。

成田 Selector AIを知ったのも、こうしたコミュニティを介して人の動向を追っていたからです。山﨑さんがSNSで近況報告しているのを見かけて「これだ!」と思い反射的に連絡してしまいました。それからサービスを説明いただき、今は弊社のネットワーク運用環境で評価検証をしながら協業関係の構築を進めています。

Selector AIというツールにどのような魅力を感じて、一緒に取り組むようになったのでしょうか?

成田 最初にSelector AIの話を聞いたとき、これは現場に本当にマッチすると感じました。最近はAIを使うことが目的化している話が目に付きますが、Selector AIは手段としてのAIをうまく使っていると思います。我々が目指すネットワーク運用の形に絶対必要だと確信しました。

山﨑 そうですね。あくまで道具としてのAIを意識しているのがSelector AIの良さだと思います。現場のオペレーターが違和感なく使えて、でも裏ではかなり高度なことをやっている。そのギャップが面白いです。

日本のネットワーク運用にAI Opsがもたらす可能性

実際にAI Opsが日本の通信インフラや運用現場にもたらす価値について、どうお考えですか?

山﨑 日本の通信事業者は世界的に見ても非常に真面目で丁寧です。その分、どうしても属人化しがちで、現場のノウハウが特定の人に集中してしまうケースが多く見られます。AI Opsはその分散に大きな力を発揮してくれます。 具体的な話で言えば、現場の声をどう拾い上げて形にしていくかという点で、私たちは本当に多くの試行錯誤を重ねてきました。それが今のSelector AIの機能や設計思想にも反映されていると思います。

成田 ネットワークを日々運用していると、装置故障やバグ、設定ミスなど様々な理由で問題が発生します。当然ながら迅速な復旧が求められますが、この対応にあたるエンジニアのプレッシャーは相当なものです。Selector AIは問題の発生を早期に検知し、トラブルシューティングのサポートまでしてくれます。エンジニアにとって欠かせない相棒のような存在になるのではないでしょうか。

現場での導入エピソードと成果

実際に導入された現場では、どのような変化や成果がありましたか?

成田 弊社のネットワーク運用環境で評価検証をさせてもらっています。監視やチケット管理、通知まで複数のツールを併用しているのですが、Selector AIは後からでも容易にこれらのシステムと連携させることができました。豊富なインターフェースを備えているのでとても助かります。幸いなことに評価を始めてからまだ障害に見舞われていないため、真価を発揮するには至っていませんが、大規模なネットワークでは日々のアラート対応業務がかなり削減できるのではないでしょうか。

山﨑 Selector AIは通信機器メーカーの開発者が中心となって立ち上げたこともあり、ネットワーク運用の現場をよく考えて作っています。会社によってはネットワークが1分止まるだけで莫大な損害が生じるため、問題の早期検知・早期復旧の一助として採用が進んでいます。例えば問題が起きた際、装置上のログだけでは可視化できない要因(例えば、端末の不具合など)があったり、ログは取っていても数が多すぎて把握しきれない場合などで特に有効です。

成田 要因の可視化という観点で見ると、運用者・開発者・経営者・ユーザなど様々な視点で分析やレポーティングができると現場は助かりますね。

山﨑 最近のネットワークはオンプレとクラウドを組み合わせていたり、更にその中で複数の仮想化技術が動いていたり、組織間でオペレーションが分断されていたりと、複雑化が進んでいる印象です。全てのプラットフォームを繋ぎ合わせて統合的に見れるようにしていきたいと思っています。

成田 最近は装置毎に可視化ツールが用意されていたりして、一見すると分かり易く思えるのですが、装置によってツールを使い分けたり、情報をまとめ上げるのが大変なので、Selector AIで全てまとめられると良いですね。

これからのチャレンジ

お二人の間には長年の信頼関係があると感じましたが、今後どのような挑戦を見据えていますか?

山﨑 僕らの強みって、単にビジネスの話じゃなくて、現場のリアルな課題感を共有できることだと思うのです。この信頼関係があるからこそ、多少難しいテーマでも一緒に前に進める。 レンジャーさんは自社でASを持って運用していた経験をお持ちなので、本当に現場を分かっているパートナーとしてお互いの強みを発揮できると思っています。

成田 共通しているのは「本当に現場の役に立ちたい」という気持ちですね。だからこそ、導入して終わりじゃなくて、使って成果が出るところまでしっかり伴走していきたいです。

最後に

この記事を読んでいる方々へ一言メッセージをお願いします。

山﨑 AI Opsって聞くと、まだ遠い未来の話に感じるかもしれませんが、実はすぐそこまで来ています。「難しそう」と思わずに、まずは一歩踏み出してみてほしいですね。

成田 現場の悩みって本当にいろいろありますよね。だからこそ、私たちは一緒に悩み、考えて、解決していく存在でありたい。ちょっとでも興味があれば、ぜひ気軽に声をかけてください!

参考情報

現在、レンジャーシステムズでは、新たなAI Opsソリューションを活用し、お客様と共に次世代の運用スタイルの実現に取り組んでおります。
今回のSelector AI社との取り組みでは、対談だけでなく、弊社ラボでの検証や、実際にお客様との共同検証を通じて、日本市場に適した効果的な運用ソリューションのご提案を進めております。

また、弊社では「運用とAI」に関する取り組みについても、以下の記事でご紹介しております。ぜひご一読いただけますと幸いです。

ご意見やご質問などがございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。

本記事に関するお問合せはこちら